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白い背中と君の藍
第12章 カナリアイエロー◇壊れた鳥籠
愕然と立ち尽くす私に眞貴子は、憎悪の目で睨んでくる。
「本当に目障りな小娘ね……」
「酷い……なんてことするんですか」
例え私が憎まれようと、蔑まされようと構わない。
でも孝秀をこれ以上傷付けるのだけは、許せなかった。
「目障りなのは、アナタの方よ! もういい加減孝秀を開放してあげてよ! お金も何とかするから!」
ほんの一瞬の隙で良いから、電話を掛けたかった。
床に倒れたまま、ピクリとも動かない孝秀が心配で仕方ない。
早く救急車を呼ばないと、もし後遺症とか残ったら、それこそ孝秀は籠の鳥になってしまう。
だけど眞貴子は孝秀を自分の好きな時に遊ぶ玩具程度にしか思っていなかった。
「冗談じゃない。絶対孝秀は自由にしないわよ。あんた達だけ幸せになろうなんて絶対許さない!」
「何それ……私たちの人生はアナタには関係ないのに」
歪んでいる。
眞貴子は孤独過ぎて、人を思いやる気持ちを失ってしまっている。
『消えてしまえ……』
自分の奥底から、想像も付かないほど汚い感情が姿を現してきた。
「本当に目障りな小娘ね……」
「酷い……なんてことするんですか」
例え私が憎まれようと、蔑まされようと構わない。
でも孝秀をこれ以上傷付けるのだけは、許せなかった。
「目障りなのは、アナタの方よ! もういい加減孝秀を開放してあげてよ! お金も何とかするから!」
ほんの一瞬の隙で良いから、電話を掛けたかった。
床に倒れたまま、ピクリとも動かない孝秀が心配で仕方ない。
早く救急車を呼ばないと、もし後遺症とか残ったら、それこそ孝秀は籠の鳥になってしまう。
だけど眞貴子は孝秀を自分の好きな時に遊ぶ玩具程度にしか思っていなかった。
「冗談じゃない。絶対孝秀は自由にしないわよ。あんた達だけ幸せになろうなんて絶対許さない!」
「何それ……私たちの人生はアナタには関係ないのに」
歪んでいる。
眞貴子は孤独過ぎて、人を思いやる気持ちを失ってしまっている。
『消えてしまえ……』
自分の奥底から、想像も付かないほど汚い感情が姿を現してきた。