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白い背中と君の藍
第12章 カナリアイエロー◇壊れた鳥籠
「あぁぁぁぁぁ――――!!」

意識を失いかけていた孝秀も痛みで叫んだ。

「孝秀――――!!  止めて!  それだけはお願い!!」

孝秀の手は何が何でも守りたい……
絵を描けなくてなってしまったら、孝秀はそれこそ何を生き甲斐にして生きていけばいいの?

側に近寄って、孝秀を助けに行こうとしたけど、眞貴子は容赦なくまた手を潰そうとする。

「何それ、人に物を頼む態度じゃないでしょ〜」

勝ち誇ったように私を見下していた。

「孝……秀……」

私はどうなってもいい……
孝秀を何としても助けなきゃ。

土下座しようと床に正座すると

「メグ……逃げて……」

痛みで辛い筈なのに、右手だって潰されそうなのに……

私のことを心配する孝秀の声に胸が締め付けられる。

「お願いします……孝秀を助けて下さい……」

土下座して声を震わせながら床に頭が付くくらい、頭を下げた。

すると眞貴子は

「良いわよ……今まで通り孝秀が絵を描けるようにしてあげる。でもお前は二度と孝秀の前に現れるな」

孝秀の手を抑え付けながら、私に死刑勧告のような言葉を投げ付けた。

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