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白い背中と君の藍
第12章 カナリアイエロー◇壊れた鳥籠
「な……そんな」
土下座したまま、私は恐怖に震えた。
眞貴子への畏怖ではない……
孝秀を失う喪失感が何より怖かった。
嫌だ……
でもそうしないと、孝秀が本当に自由を奪われてしまう――――。
「メグ……俺はいいから」
私を守ろうとしてくれている孝秀。
「大体お前さえ、孝秀を誑かさなかったら、今まで通り孝秀も悩むことなかったんだよ!」
孝秀を縛りつけようとする眞貴子。
そうなのだろうか?
私さえ孝秀に会わなければ、こんなに孝秀は苦しまなかったのだろうか?
私が……孝秀にしてあげられることは何――――?
お願い誰か……彼に『自由』の羽を与えてあげて。
この鳥籠をぶち壊して――――!!
心の奥底から、狂おしい程願った。
気付けば包丁を握り直し、鋭い刃先を思いっきり柔らかい肉に目掛けて突き刺していく――――。
土下座したまま、私は恐怖に震えた。
眞貴子への畏怖ではない……
孝秀を失う喪失感が何より怖かった。
嫌だ……
でもそうしないと、孝秀が本当に自由を奪われてしまう――――。
「メグ……俺はいいから」
私を守ろうとしてくれている孝秀。
「大体お前さえ、孝秀を誑かさなかったら、今まで通り孝秀も悩むことなかったんだよ!」
孝秀を縛りつけようとする眞貴子。
そうなのだろうか?
私さえ孝秀に会わなければ、こんなに孝秀は苦しまなかったのだろうか?
私が……孝秀にしてあげられることは何――――?
お願い誰か……彼に『自由』の羽を与えてあげて。
この鳥籠をぶち壊して――――!!
心の奥底から、狂おしい程願った。
気付けば包丁を握り直し、鋭い刃先を思いっきり柔らかい肉に目掛けて突き刺していく――――。