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白い背中と君の藍
第3章 スカーレット◇近付けたら
カラン――――。
また、氷がグラスに弾ける。
ペリドットの液体の中で揺れる氷が、蛍光灯の光を反射して眩しく見えた。
「タメ口で?」
「うん。メグ何歳?」
「私は、今年で二十歳になる……わ」
「二十歳か。俺の一つ下だから、やっぱり近いね」
「鳥羽さん……一歳上なんだね」
「あぁ」
急なタメ口が照れ臭くて言葉が詰まりそうになるけど、彼から歩み寄って来てくれているようで凄く嬉しくなった。
鳥羽さんはグラスに口を付けながら、指先でキャンバスを一枚ずつめくり出す。
何か見せてくれるのかと様子を見つつ、自分もお茶を口に含む。
喉が渇いていたのか鳥羽さんはお茶を一気に飲み干して、氷だけになったグラスを床に置いて手の甲で口を拭った。
綺麗に洗っているけど、結構長く使っていそうなグラス。
普段は彼が使っているんだと思ったら口端に力が入って、お茶で濡れた唇をキュッと真一文字に結んだ。
また、氷がグラスに弾ける。
ペリドットの液体の中で揺れる氷が、蛍光灯の光を反射して眩しく見えた。
「タメ口で?」
「うん。メグ何歳?」
「私は、今年で二十歳になる……わ」
「二十歳か。俺の一つ下だから、やっぱり近いね」
「鳥羽さん……一歳上なんだね」
「あぁ」
急なタメ口が照れ臭くて言葉が詰まりそうになるけど、彼から歩み寄って来てくれているようで凄く嬉しくなった。
鳥羽さんはグラスに口を付けながら、指先でキャンバスを一枚ずつめくり出す。
何か見せてくれるのかと様子を見つつ、自分もお茶を口に含む。
喉が渇いていたのか鳥羽さんはお茶を一気に飲み干して、氷だけになったグラスを床に置いて手の甲で口を拭った。
綺麗に洗っているけど、結構長く使っていそうなグラス。
普段は彼が使っているんだと思ったら口端に力が入って、お茶で濡れた唇をキュッと真一文字に結んだ。