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白い背中と君の藍
第4章 クリア◇蜜の味
鳥羽さん!!
勢い良く顔を上げると、鳥羽さんが財布を持って立っていた。
「これ……」
相変わらず淡々とした口調だけど、瞳は何処となく微笑んでいるように見える。
キュゥ――――ン!
それだけで胸が思いっきり、ときめいた。
今度は嬉し泣きしそうになりながら、震える手でバーコードを読み込む。
「百八円です。袋にお入れしますか?」
「このままで」
「はい」
業務的な会話でも、彼の声を聞けただけで一瞬にして元気になれた。
先輩が側に居なければ、もう少し話せたのに……。
そんな不届きなことまで思ってしまっていると――――
「バイト……何時まで?」
鳥羽さんの方から話しかけてきた。
「あ、あと一時間あります」
「そう……お疲れ様」
「は……い」
次に続く言葉を期待したけど、鳥羽さんはペットボトルを持って、無言で店を出て行ってしまった。
勢い良く顔を上げると、鳥羽さんが財布を持って立っていた。
「これ……」
相変わらず淡々とした口調だけど、瞳は何処となく微笑んでいるように見える。
キュゥ――――ン!
それだけで胸が思いっきり、ときめいた。
今度は嬉し泣きしそうになりながら、震える手でバーコードを読み込む。
「百八円です。袋にお入れしますか?」
「このままで」
「はい」
業務的な会話でも、彼の声を聞けただけで一瞬にして元気になれた。
先輩が側に居なければ、もう少し話せたのに……。
そんな不届きなことまで思ってしまっていると――――
「バイト……何時まで?」
鳥羽さんの方から話しかけてきた。
「あ、あと一時間あります」
「そう……お疲れ様」
「は……い」
次に続く言葉を期待したけど、鳥羽さんはペットボトルを持って、無言で店を出て行ってしまった。