この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
白い背中と君の藍
第4章 クリア◇蜜の味
行っちゃった……。
鳥羽さんが出て行ったドアを名残惜しく見詰めていると
「おい……あの客と何かあったのかよ!?」
智充先輩が妙に焦った風に聞いてくる。
こんな慌ててる智充先輩は初めて見て、何だか私も釣られて焦ってしまう。
「ないですよ!」
鳥羽さんとのことは先輩には関係ないけど、咄嗟に嘘を付いてしまい後ろめたさに目を背けると、余計怪しかったのか先輩は何か察してしまった。
「恵……何かあったな」
ギックゥ〜!
本当に先輩は勘がいいな……。
ここは上手く誤魔化さないと、本当に『強制飲み会』に連行されてしまう。
「バイトがない日に、たまたま川辺で見かけたんですよ。あのお客さん絵を描いてて、画材の話を少ししたんです」
あながち嘘ではない。
実際、鳥羽さんとは絵の具の話はした訳だし、智充先輩も地元の人だから内の店のことは知っていた。
「あぁ、そっか。恵んち昔画材の扱ってたもんな……」
「そうそう〜」
これで鳥羽さんの話は終わると思った――――ら!
「だけど、それでなんでバイトの上がり時間聞くんだよ?」
思いのほか先輩はしつこかった。
鳥羽さんが出て行ったドアを名残惜しく見詰めていると
「おい……あの客と何かあったのかよ!?」
智充先輩が妙に焦った風に聞いてくる。
こんな慌ててる智充先輩は初めて見て、何だか私も釣られて焦ってしまう。
「ないですよ!」
鳥羽さんとのことは先輩には関係ないけど、咄嗟に嘘を付いてしまい後ろめたさに目を背けると、余計怪しかったのか先輩は何か察してしまった。
「恵……何かあったな」
ギックゥ〜!
本当に先輩は勘がいいな……。
ここは上手く誤魔化さないと、本当に『強制飲み会』に連行されてしまう。
「バイトがない日に、たまたま川辺で見かけたんですよ。あのお客さん絵を描いてて、画材の話を少ししたんです」
あながち嘘ではない。
実際、鳥羽さんとは絵の具の話はした訳だし、智充先輩も地元の人だから内の店のことは知っていた。
「あぁ、そっか。恵んち昔画材の扱ってたもんな……」
「そうそう〜」
これで鳥羽さんの話は終わると思った――――ら!
「だけど、それでなんでバイトの上がり時間聞くんだよ?」
思いのほか先輩はしつこかった。