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白い背中と君の藍
第4章 クリア◇蜜の味
◇◇◇

「お疲れ様でした!」

バイトの上がり時間になって、客足もちょうど切れたので先輩に挨拶をする。

「待て恵!  今日、飲み行くぞ!」

「ごめんなさい、今日は無理です!」

「なんだと!!」

「お先です!」

強制飲み会を決行しようとする先輩を全力で振り切って、私は急いで着替えて店を出た。

バイト中の先輩が追っかけてくる訳ないけど、心なしか早足になってしまう。

「はぁぁぁ〜!  今日の先輩は変だったな?」

元々は私の様子がおかしかったことが発端なのに、鳥羽さんに会えてテンションが上がってたせいか、すっかり忘れている。

お店から少し離れた所に駐輪している自転車を取りに行くと、意外な人が立っていた。

「鳥羽さん……」

「バイト……終わった?」

「うん」

「お疲れ様……」

そう聞いてきた鳥羽さんは少し暑そうにしながら、さっき買ったペットボトルの水を飲み干す。

その姿にドキッとしてしまう――――

一時間、待っていてくれたのかな?

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