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白い背中と君の藍
第4章 クリア◇蜜の味
「待っててくれたの?」って、聞いてみたいけど、自惚れているみたいで言えない。
たまたまここに居たのかもしれないし。
でもせっかく会えたのだから、もう少し話をしたかったし――――
また、触れて欲しかった。
「鳥羽さん、これから何処か行くの?」
遠回しに当たり障りなく聞いてみると
「メグ……この後、時間ある?」
逆に聞き返される。
しかも『時間ある?』って、どういうことかな?
少し期待に近いものが、広がりだす。
「ある! いっぱいあるよ!!」
ただ帰ろうとしてただけだから、本当に予定はなかったけど、そんなことを思わず張り切って答えてしまう。
「そう……良かった」
鳥羽さんは、はにかんだように小さく笑みを浮かべて、手を差し出してきた。
意図が汲み取れずに、手を凝視してしまう。
「えっと?」
「自転車の鍵……貸して」
「鍵?」
「アパートまで、また歩きでいい?」
それって――――
『期待』は一気に『確信』に変わった。
たまたまここに居たのかもしれないし。
でもせっかく会えたのだから、もう少し話をしたかったし――――
また、触れて欲しかった。
「鳥羽さん、これから何処か行くの?」
遠回しに当たり障りなく聞いてみると
「メグ……この後、時間ある?」
逆に聞き返される。
しかも『時間ある?』って、どういうことかな?
少し期待に近いものが、広がりだす。
「ある! いっぱいあるよ!!」
ただ帰ろうとしてただけだから、本当に予定はなかったけど、そんなことを思わず張り切って答えてしまう。
「そう……良かった」
鳥羽さんは、はにかんだように小さく笑みを浮かべて、手を差し出してきた。
意図が汲み取れずに、手を凝視してしまう。
「えっと?」
「自転車の鍵……貸して」
「鍵?」
「アパートまで、また歩きでいい?」
それって――――
『期待』は一気に『確信』に変わった。