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水蜜桃の刻
第11章 その視線
──舐めて濡らした指先で、胸の尖りを擦った。
今日も、私はベッドで自分を慰める。
先生と再会してからまた始めたその行為。
自分の中の欲情に再び気づかされてしまったから。
──声が漏れないように、唇を噛む。
先生を思うと平常心ではいられない。
きゅうっと胸が苦しくなる。
どきどきして、ただもう落ち着かなくなる。
──硬くなったそこを捻るようにつまめば、びくんと跳ね上がった身体。
好きになるかも。
好きになっていい?
もう、好きになってる。
……あっという間だった、そうなるまで。
──こりこりと弄りながら、もう片方の手を開いた足のあいだに伸ばす。
今や心はひたすらに騒いでいる。
好き、って。
こんなにも先生が好き、ってそう訴えてる。
──小さな布の隙間から差し入れた指。
くちゅり、と水音がした。
先生を想えばどうしてもついてくる10年前のその記憶。
切り離すことなんてできない。
生々しく思い出された記憶と新たな記憶。
その指先、その声……先生のそのすべて。
混ざり合い、私の中の熱をさらにあげていく。
──蜜を溢れさせるそこはすでにひくついていた。
触れたい。今の先生に。
──ぬるりと入り込ませて、抜く。
蜜を纏わせたそれで擦るのは、敏感な突起。
鼻から漏れる甘い喘ぎ。
びくびくと震える身体。
触れられたい。こんなふうに。
あのときのように。