この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
水蜜桃の刻
第13章 その身体


「だったら」


先生が屈み込んで、私の耳元に唇を寄せた。
囁かれた言葉に、心臓が大きく波打つ。

顔を上げた先生に、私はゆっくりと頷いて答えた。

合わせられる視線。
先生の表情は読みとれない。

目を逸らせないまま、私の胸中に渦巻いていたその感情。


先生からはもう離れられない────。


……だって。


『また誘うから』


先生は、そう言ったんだ。

一度だけじゃなかった。
これで終わりじゃない……それはそういう意味で。

よかった。
あのときみたいな思いはしなくて済む──そう、安堵の息を小さく吐く。


確かに今、先生との繋がりは身体だけかもしれない。
まだ、そうかもしれない。

でもそこから始まる関係だってある。 
これが終わりじゃないなら。

これから先生ともっとたくさん話をして、先生のことをいっぱい知って、私のことも知ってもらえば、きっと。
そう、きっとここから始められる。


……そんなことを思いながら、私は静かに目を閉じた。

10年振りに先生が与えてくれた甘い余韻に深く、浸りながら────。




/321ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ