この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
水蜜桃の刻
第14章 氾濫


朝、目が覚めると先生の姿は部屋にはもうなかった。

あのあと、引きずり込まれるような睡魔に飲み込まれた私は、シャワーも浴びずにそのまま意識を失うように眠りについてしまって、先生がいついなくなってしまったのかはまったくわからない。

ベッドサイドのテーブルの上のバッグ。
自分で置いた記憶はないから、先生がそうしてくれたのだろう。
中からスマホを取り出すと、先生からのLINEが入っていた。
ホテル代は既に払ってくれているらしく、そのことと、今度また連絡する──そんな内容だった。

待ってます、と返し、シャワーを浴びにバスルームに入って頭から熱いシャワーを浴びる。


そして、先生に抱かれた昨夜のことを思った。
10年振りの、そのセックスを。


「先生……」


熱く反応していた私の身体。
とろかされた私の頭。
あんなに、強引な形だったのに。

気持ちが通じてからそうなりたい──そう思っていたはずだった。
でも、そうじゃない状態でも、結局私の身体も心もあんなふうに乱れ、気持ちよがって、先生を求めて。


はあ……と溜め息をついた。


私の、先生に対する感情は……ただの欲情だったんだろうか。
その欲情を、好きという言葉で誤魔化していただけ?
好きと思いこんでいただけ?


「……っ、違う……」


頭の中のそんな考えを振り払うように頭を振った。


……好きだから、抱かれたかった。


そう思い、目を閉じる。
昨日の自分を思い返して。


/321ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ