この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
水蜜桃の刻
第17章 その心


自分の部屋へと向かいながら、なんだか熱い頬を手のひらで押さえた。
ひんやりとした、気持ちよさ。


どうしよう────。


夢みたいな。
夢じゃないみたいな。
そんな、よくわからない場所に自分がいる感覚。

だって、まさか先生の気持ちが私にあったなんて。
その心が、私に向けられていたなんて。

もう何も考えられなかった。
嬉しいという、ただそれしか。


部屋に入り、ベッドに身体を投げ出すようにして横たわる。


「……キス、された……」


仰向けになり、天井を見つめながらそっと指先で触れた唇。


……ここを、なぞって。


つつ、と指を滑らせればぞくりと肌が粟立つ。


……ここに、はいった。


その指を咥えた。


……ねっとりと絡められ。


ぺろりと舌で舐め上げる。


「────……!」


はっと我に返ったかのように私は指を離し、口元を両手で押さえた。


「先生……」


夜まではまだ、長い。
私は、深く溜め息をつく。


早く。
……早く、そのときになって欲しかった。





/321ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ