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水蜜桃の刻
第18章 陶酔
もう抗えない。
自然に早くなる、そこを擦る指。
先生の指は、乳首を爪の先で引っ掻いたり、くりくりと擦り合わせるようにしたり、引っ張って捻るようにしたり……そんな執拗な愛撫を繰り返す。
「先生……っ……!」
左胸にあてられている先生の手。
その上から、自分の手を重ねた。
先生の手に合わせ揺れるその手。
「前、見て」
その言葉に後ろに向けていた顔を正面に戻せば、足を大きく広げて自慰をしている私がそこにはいた。
先生の両手で胸を揺らされながら頬を赤らめ、足のあいだに手を伸ばし、とろけきったような顔をして口を開いている私。
……なんだかとても、いやらしかった。
「その顔……そそられる」
はあっ、と耳元で先生が溜め息を漏らせば、その刺激にさえ身体は反応する。
それを見たのか、先生はそのまま舌先で私の耳のかたちを舐め上げた。
「ひ……!」
ぞくぞくと身体の中を駆け巡る、その快感。
先生は何度も唇で耳を……指先で乳首を苛める。
口から勝手に発せられる甘ったるい喘ぎ。
逃れられない快楽に身体をびくびくと震わせながら、鏡の中の先生をただ、見つめた。
縋るように、ひたすら。
先生も、鏡の中の私を見つめる。
絡み合う視線。
私の痴態は先生にはどう思われているんだろう──そう思ったとき、先生がふっとまた笑った。意地悪く。
ぞくりと身体を何かが駆け抜ける。