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水蜜桃の刻
第18章 陶酔


「……ん、せん……せえ……っ」


腰をゆるゆると動かしながら、その呼び名を口にする。


「……ん……?」


はあっ、と時折口から発せられる、先生の色っぽい声。
私に聞き返すその声さえセクシーで、思わずきゅうっと下腹部が疼いた。
私の口から、ああ……と、深い息が漏れる。
先生も、は……と息を吐き、私の髪に撫でるように触れた。
その手のぬくもりにうっとりしながら口にする。


「ねっ、私……以外のひとと、も、しないで……っ……」


しがみつくようにしている腕にさらに力を込めた。


「私だけ……お願い……っあ……!」


急に、掴まれた腰。
固定され、ぐりぐりと下から押しつけられた。


「や……! 奥……っ、おく……きちゃう……!」


びくびくと震える身体を反らせば、露わになった首元に吸いつかれた。


「んあんっ」

「……っ、しないよ」


そしてそう、呟かれる。
私の首筋を舐めながらの、耳に届くぐらいのそれはとても小さな声。


「っていうか……再会してからは透子ちゃんとしか────」

「え……っ、あっ!」


先生は急に身体を後ろへと少し倒すようにすると、ベッドに片手をついた。
もう片方の手で私の腰を支えながら、下から一気に突き上げてくる。


「や……それ、奥、ダメっ!」


奥を押すように深く突き刺され、頭が一瞬にして真っ白になっていく。
さっきまでの緩やかな快楽から、強制的に高みに押し上げられていくような、抗えない快楽。


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