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水蜜桃の刻
第21章 epilogue


先生と付き合い始めてしばらく経った頃。

「今度彼氏連れてきてもいい?」と、先生の『いい加減ちゃんと挨拶しに行くよ』との言葉を受け家族にそう告げた。
そのときのお母さんとお父さんの反応はあまりにも正反対。
張り切るお母さんに、無言になるお父さん。それは思わず苦笑いをしてしまうほどだった。

先生が家にやってきたときの、ふたりのその驚き。
今思い出してもおかしくてたまらない。
「まさかあのときから!?」と声をあげたお母さん。
本当は少しだけ当たっている部分をもちろん隠しながら、最近再会したの、と説明すると「そんなことってあるのね」と、嬉しそうに笑い出した。

先生が来るまでうろうろと落ちつきなくリビングを歩き回っていたお父さんも、驚きながらも「先生だったのか!」とすぐに笑顔を見せてくれた。

ふたりとも先生のことは気に入っていたから、そんなふうにとても喜んでくれて……私はとても嬉しかった。
先生も、ほっとしていた様子だった。

その後お兄ちゃんにも報告すると、マジで!? と驚きながらも、やっぱり嬉しそうに笑ってくれた。



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