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呪いのしるしを、君の体に。
第4章 4
・労働は朝の8時から夕方18時まで(途中休憩2時間、お昼と15時)
・昼食と夕飯、炊事洗濯(マニュアル完備)
・週休2日。好きな曜日に休んでよいが、事前申告制。
・支払いは月末
・この家でのことすべてに関しての守秘義務(もし他言が認められた場合、訴訟)
・雇用者の指示には従うこと
おおむねこのような内容だったが
特に怪しいところもなく
ことりは日付の所にペンを走らせた。
「あれ、先生。ここのお支払金額、空欄ですよ」
「ああ、それは君の好きな金額を書いてもらおうと思って」
「はい?」
名前を書こうとしていたことりは
思わず手を止めて隣で立っている高槻を見た。
「欲しい金額。聞こえなかった?」
「聞こえましたけど…」
「君はいくら欲しいの?」
正直に言えば、20万円あればことりとしてはとても助かる。
しかし、100万と言い聞かせてきたし
高槻は前回、100万でも200万でも払うと口走っていた。
ペンを止めてしまったことりを、高槻は面白そうに見ていた。
『試されてるの、私…?』
「お金に困っているんだったね?
さあ、欲しい金額を正直に書いて。
ハンコを押したら、契約完了だ」