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呪いのしるしを、君の体に。
第7章 7
「ここまで取りにおいで」
「え?」
『それって…』
ことりは高槻を見た。
自ら入るのを禁止したエリアで
高槻は面白そうにことりを見ていた。
「いや、入ったら契約違反でお仕置きだって…」
「そう。君を、契約違反にさせたい」
「な…」
「お仕置きしたいってこと。さあ、僕のお仕置きに我慢するか、みなみ七瀬に我慢するか…」
ことりは考えた。
しかし、読みたいものは読みたい。
「お仕置きってなんですか?」
「ん? 大したことないよ。
今度書く作品のモデルのために、色々感想を聞いたり、どうしたいかを教えてもらったりするくらい」
「それのどこがお仕置きなんですか?」
「乙女の胸の内をさらすのは、君にとって、お仕置きにはならないのかな?
例えば、大好きな彼氏との関係とか…その他色々」
それであれば、確かに恥ずかしい気持ちはある。
しかし、お仕置きと言われるほどではない。
だったら、と思ったのだが
今までの行動からして怪しいので、ことりは答えを保留した。
「良いよ、いつでも言って。
君が僕のお仕置きを受けたくなったらね」
「受けません、先生に取りに入ってもらえるようになりますから」
そう言って、ことりは夕飯の準備に取り掛かった。
「やけちゃうな、この僕を前にして
みなみ七瀬を絶賛とはね…」
高槻は穏やかだけれども、狡猾な目線で
ことりの後ろ姿を見た。