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快楽主義者
第2章 ーーfarstーー
でも頭はすっきりし目眩もおさまっている。
よかった。
私の部屋はワンルームキッチンとユニットバスもある。
ただだいぶ古い木造のアパートだ。
綺麗とは言えない。
部屋には布団と小さな机。
あとは服をかける備え付けの棚があるぐらいだ。
その殺風景な部屋に衣類を脱ぎ捨てお風呂に向かった。
ユニットバスで脱衣所もなにもない狭い空間には脱いだ服を置いたら足の踏み場もなくなってしまうのだ。
シャワーを頭から被り、消えない過去の記憶まで洗い流すように洗っていった。
ただこの何年もどれだけ洗い流しても過去の記憶は体に染み付いて消えなかった。
私はあの時みたいな思いをもうしたくない。
だから全てを隠し、いいイメージの凛子として生きる。