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秘愛
第1章 暑さから熱さへ・・
タイの暑さとはまた違う、日本独特の不愉快な暑さ。
赴任先のバンコクから戻って3ヶ月近く経ち、
今度は四季美しいジャパンの夏に、またしばらく体を浸さなければならない。
・・あ~あ、早く秋にならないかなぁ・・
ネクタイをゆるめながら
25階のオフィスの窓際に立ち、
こまごまとした箱のようなビルを眺めた。
孝明の勤めるユーカリ食品東京本社は孝明がバンコクに行っている間に
虎の門ビルディングに引っ越ししていた。
1年前のことだ。
新しくできた高層オフィスビル。
エレベーターに乗り込むのにも時間がかかる。
きれいで設備も細やかなこのビルで働けるのは気持ちがいいが、
不満も少なからずある。
・・前のまんまでよかったじゃん・・
心の中でぼやきながら、ごったがえすエレベーターホールで順番待ちをする。
待ち時間は、ひどい時は5分近くかかるが、
乗ってしまえばあっという間。
秒単位の早さに耳がキーンとする。
エレベーターから降りるといつもあごをガクガクと動かした。
赴任先のバンコクから戻って3ヶ月近く経ち、
今度は四季美しいジャパンの夏に、またしばらく体を浸さなければならない。
・・あ~あ、早く秋にならないかなぁ・・
ネクタイをゆるめながら
25階のオフィスの窓際に立ち、
こまごまとした箱のようなビルを眺めた。
孝明の勤めるユーカリ食品東京本社は孝明がバンコクに行っている間に
虎の門ビルディングに引っ越ししていた。
1年前のことだ。
新しくできた高層オフィスビル。
エレベーターに乗り込むのにも時間がかかる。
きれいで設備も細やかなこのビルで働けるのは気持ちがいいが、
不満も少なからずある。
・・前のまんまでよかったじゃん・・
心の中でぼやきながら、ごったがえすエレベーターホールで順番待ちをする。
待ち時間は、ひどい時は5分近くかかるが、
乗ってしまえばあっという間。
秒単位の早さに耳がキーンとする。
エレベーターから降りるといつもあごをガクガクと動かした。