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秘愛
第5章 この手の中に
駅からほど近い、こじんまりとしたマンションのエントランスを
肩を寄せ合いながら通り抜ける。
エレベーターを待つ間、これまで感じなかった緊張が
2人を無口にした。
遙香が鍵を開け中に入ると、
孝明はその場で遙香を抱きしめ、遠慮なく唇を重ねた。
はじめて口づけた時は、
あの時の自分の心と同じような憶病なキスだった。
でも今夜は違う。
確実に自分の中に取り込みたい・・
その一心で、優しくよりも激しく女を求めた。
「・・待って・・ここじゃ・・ベッドに・・・」
重ねた唇から洩れるか細い声に、一度体を離し、部屋に入った。
大きめなサイズのベッドの上には枕が2つ。
男がここで、遙香を夢中にさせていた・・
でもこれからは自分が遙香を愛し尽くす・・
遙香の体を横たえ覆いかぶさる。
スカートがまくれ上がり腿があらわになると、
孝明はためらうことなく遙香を裸にした。
「これからはオレが・・遙香さんを夢中にさせる・・
めいっぱい愛してあげる・・だから
遙香さんもオレを愛して・・」