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白堊の彼方へ
第1章 その温もり
.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+
「いつもこの時間だね」
暗い廊下を歩いているとこの間と同じように後ろから声をかけられた。
ゆっくりと振り向くとやはりあの少年が笑顔で立っていた。
「私あなたの名前さえ聞いていなかったわ」
誰もいない廊下に有紗の声が響き渡りそして先の見えない廊下に吸い込まれていった。
この間あった時は必要最低限のことさえも互いに話さなかったのだ。
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