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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第10章 作者自己満企画 *☆* one scene love
side…☆…春菜
「喧嘩でもしたのか」
会社のラウンジから見える、桜並木。
窓際に1人で座って眺めていると、後ろから笑い声が降ってきた。
……ケンカじゃないもん。
私が勝手にモヤモヤしてるだけ。
「 “ 雪斗がピッチピチの新入生にモテモテで
アラサーの私としては心配で仕方ない ” 」
「………!!」
「どーせそんな事だろ? 春菜」
まさに図星で、驚いてバッと顔を上げると
自販機で買ったコーヒーを私の前に置いて、遼くんがニッと笑った。
……バレてるし。
なんでもお見通しだなぁ……
「……一目惚れしましたって、新学期が始まってから10人以上に告白されたんだって。
毎日誰かに必ず呼び出されてるって」
「へぇ~やるなぁあいつ。
つーかそんな自慢する奴だったか?」
「竹中さんからのタレコミ。
ユキが教えてくれないから、情報提供してってお願いしてあるの」
「………」
「……10代のギャルが相手って……自信無くなる……」
大きく溜息を吐いてカウンターに突っ伏すと
私の隣りに座って、遼くんは声に出して笑った。
キラキラと降り注ぐ春の日差し。
4月になって満開となった桜が、ひらひらと花びらを散らしている。