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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第4章 ♥こいつが1番カッコイイ
「兄貴、今飲んでるの何?」
放心する私を余所に、中身のあるワインボトルを探っていた莉央が
近付いてくる翔ちゃんのグラスをじっと見つめた。
……な、なんかいつもより声のトーンが高くない?
「シャンパンだよ。
今アンジーが2本追加したから」
いつもの表情に戻った翔ちゃんが、莉央の左隣りに座って
……久々に並んだ兄弟の姿を見て、なぜかドキドキが増していく。
「LVMH傘下の、クリュッグっつー銘柄。
今度これ実家に常備させようぜ」
「じゃあ俺もそれにする」
「彰がさっきまで飲んでたんだよ。
あいつ、何気に1人で1本空けやがって…」
「絶対それにする」
~~~なんなのこの仲良しブラザー!!
しかもここにきて、加賀谷さんに続いてまたしても “ 彰くんリスペクト ” !!
……俺もそれにするって……
莉央には存在しないはずの弟キャラが滲みでてる!!
あ、ありえん!!
「り、莉央、翔ちゃん…っ」
呼び出しから現在に至るまでを辿れば、彼らが酔っ払っているのは確実。
だけどこの状況を私に説明できるのは、幼なじみのこの2人しかいない。
「こ、この豪華な宴がなぜ実現したのか説明して……!」