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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第6章 ☆SS1: 春雪~キミと出逢った季節~
── あっという間に夏が過ぎていって
吹き抜ける風が涼しくて、秋の訪れを感じる10月。
まだ朝7時の今は、空気も澄んでいて肌寒いくらい。
……それでも
あの真夏の太陽のような、キラキラした光は
季節を問わず、場所も選ばず……ますますパワーアップしてる気がする。
「………」
並木道の途中で、ピタッと足が止まってしまった。
いやいや、もう3m先に彼の姿が見えてるし
私を迎えに来てくれたんだから、ここで躊躇う理由は何もないのよ。
だけど
「・・・かっこ、よすぎる」
感嘆の溜息と同時に、独り言まで漏れてしまう。
銀杏の木の下、木製ベンチ。
1人で座っていている彼の足元に、お散歩中のワンちゃんが尻尾を振って近付いていて
……頭を撫でるその笑顔……その、笑顔……!!
カッコイイ以上に……
「~~~か、可愛い……っ」
「……!」
心の叫びが、今度は大きな声で飛び出てしまって
……私に気付いたユキの笑顔が、さらに輝いた。
「おはよ、春ちゃん」