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rena's world story★a.n.r.r.y
第6章 繋がる心
……えっ……!?
「……れ、蓮……?」
思いもよらない、衝撃的な言葉。
私の髪を撫でる蓮の左手を、反射的に握り締める。
「や、止めるって…」
「式も披露宴もキャンセルして、一旦延期って形にしない?」
「……!? な、に言って……」
「落ち着いたらどこか南の島でやろうよ。
家族だけ呼んでもいいし、2人だけでもいいから」
「………!」
「俺は一向に構わないよ」
……握り締める私の手に、自分の指を絡ませて
蓮がそっとキスを落とした。
「……今の言葉を
なんで俺は、もっと早く言ってやれなかったんだろう」
「………っ」
「夫失格だな」
悔やむように瞳を閉じた蓮を見て、胸が苦しくなる。
……失格だなんて、そんな事絶対に無いわ。
止めるなんて言わないで。
全ては、私が……
「……蓮……」
隣りで上体を起こした彼の名前を呼んで
片手を伸ばして、そっとその頬に触れた。
「……ごめんなさい」
「なんで瑠璃が謝るの」
「違うの、私…」
「違くないだろ。……こんなに細くて……」
「………!」
「眠れなくなったのも、食べられなくなったのも俺のせいだ。
……本当にごめん」