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rena's world story★a.n.r.r.y
第6章 繋がる心
……失格なのは、私。
私の何倍もの時間仕事をしながらも、常に気を遣ってくれる
何にも悪くない蓮に……誰よりも愛おしい彼に
こんな悲しい顔をさせてしまうなんて……
「……蓮、ごめんなさ……
……!」
もう一度謝ろうとして、ハッと我に返った。
“ 足りねぇっつーのは、結婚に対してってこと?
我儘と弱いってのも、ちょっと違くねぇか? ”
……脳裏に、苦笑する彼の顔が蘇る。
“ 俺、終始情けないことしか言ってねぇぜ?
何も解決してないだろ ”
「………っ」
……そうだ。
心を塞いで、謝るだけじゃ何も解決しない。
彼が背中を押してくれたんだから
……ちゃんと、私の想いを伝えなきゃ……
「……蓮」
蓮の手をきゅっと握り返す。
「あのね……蓮のせいじゃないの」
「……え?」
「最初は余りの大きさに驚いてしまっていたのが、本音だけど。
今は、結婚式も披露宴も二次会もすごく楽しみにしてる」
「………!」
「……当日、のことじゃなくて……」
目を見開く蓮を見つめて、私は大きく息を吸った。