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rena's world story★a.n.r.r.y
第6章 繋がる心

「蓮に伝えなきゃいけないことがあって……
結婚してからの、仕事のこと」
「仕事?」
「ええ、私の仕事……」
蓮が少しだけ首を傾げる。
ドキドキしすぎて心臓が破裂しそうで、私は目を瞑った。
「プロポーズしてもらってすぐに、上司に報告したの。
だけど、すぐに退職する必要があるのかって……取り合ってもらえなかった」
「………!」
「それならせめて、国内線専任に変えてもらうように申請したんだけど。
あ、あろうことかBusiness Classのパーサーに昇格とまで言われて」
「………」
「ほら、私7年目だから意外と中堅なのよ。
だからって、どうしてこのタイミングでって思ったんだけど……」
……嫌になるほど、ペラペラと動く私の口。
怖くて、蓮の目が見ることが出来なくて
私はそのまま彼の胸に顔を埋める。
「……ごめんなさい。
何を言っても、全て言い訳に聞こえるわよね」
「……瑠璃…」
「……結局、私が我儘で弱いだけなのよ……」
……何よりも待ち望んでいた、蓮からのプロポーズ。
それなのに……
「……今のまま、国際線のCAを
仕事を、続けたいの……」

