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rena's world story★a.n.r.r.y
第2章 招待状と秋の風
……教えなかったんじゃなくて、教えられなかったんだよ。
気を遣っていたあいつらの顔を思い出して
絶望的に暗くなっている美和を見ていると
心臓を突き刺していた痛みが、胃にまで到達してきやがった。
「仕方ねぇじゃん」
「………!」
想いとは裏腹に、半分開き直ったように俺は続けた。
美和が顔を上げる。
「……仕方ない?」
「元カノを結婚式には呼べねぇだろ」
「………!!」
「安心しろ、優香も来れないから。
仲間がいて良かったな」
「~~~!!」
一言多い俺の発言が火種となって、美和がぐっと背伸びをして近付いてきた。
「~~元カノって言わないで!」
「……だいたいお前、なんで拗ねるわけ?」
「拗ねてない!!」
どこかで戦闘のゴングが鳴り響く。
「拗ねてるだろ!
元彼が結婚するって知って、分かりやすく落ち込みやがって…」
「元彼って言わないでよヒメのバカ!」
「なんだよ事実だろ!」
「ヒメの無神経!!」
「……ん、だとこの…!!」
「おバカ!バカバカ大馬鹿ドSバカ!!」
「~~~!!」
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