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rena's world story★a.n.r.r.y
第2章 招待状と秋の風
* * *
「……くっそーあの女……」
俺からドライヤーをひったくって、1人洗面所に消えた美和。
一気飲みした、スミノフの空瓶を
サイドテーブルに乱暴に置いて、俺はベッドの端に座った。
……この俺を堂々とバカと呼べる女は、美和しかいねぇ。
いや、姉貴と優香とヒカルもそうだけど、あいつらは女とカウントしねぇ方が正しい。
美和と付き合ってから、1年と8ヶ月。
その間にどれだけ低レベルな争いをしてきたか、数える気さえ起きない。
「来年三十路を迎える女とは思えねぇな」
……ベッドに体を倒して、また独り言。
アホみてぇにブツブツ呟く俺も、美和と同じ今年で29だ。
同年代の同僚や友人達と比べたら、見た目も中身も確実に若くイケてる俺様。
……それでも
世間一般的に、結婚適齢期であることは間違いが無い。