この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
rena's world story★a.n.r.r.y
第7章 祝福の日

……今年還暦を迎えても、引退の気配すら無い現役の女医。

毎回白衣のまま帰ってきて、家の中でも大股で歩く母親だけど

今日ばかりは格の高い礼装によって、幾分か大人しく見える。


「……名詞渡しても意味無いから。
あの人達には皆、立派な主治医がくっついてるんだよ」


そう言いながら溜息をついて、2着目のタキシードのボタンを外すと

分かってるわよと笑いながら、向かい側のソファに母親が座った。


「疲れたわ。
挙式から披露宴まで……全部で何時間やってたのかしら」

「……さぁ。
中盤から、司会が必死に巻いてるのには気付いたけど」

「あら、もう間もなく7時になるわよ」


控室の窓から間近に見える東京タワー。

既に陽が落ちた夜空に、オレンジ色の眩い輝きが放たれている。



「それにしても蓮。
あんたの謝辞、普通というか地味だったわね」


ネクタイを緩める俺の前で、今度は母親が溜息をついた。


「……地味?」

「捻りも面白みも無かったじゃないの。
悠梨くんのお話なんて最高に素敵だったのに」

「………!」

「なんだか肩の凝る披露宴だったから。
私、彼のスピーチタイムが1番リラックスできたわ」


/534ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ