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rena's world story★a.n.r.r.y
第7章 祝福の日

……花嫁を、守れ?
防弾チョッキ?
「瀬名、何言ってんの…」
『こっちのSPが既に、女20人追い払ったから』
「………!!」
『 “ せめて蓮のタキシード姿を拝ませてくれ ” ってどの女も泣き喚いてたらしい。
当日券あるならいくらでも出すって奴もいて、コンサートじゃねぇっての』
「………」
「和気藹藹と行う仲間の会なのでって、丁重にお断りして突っ返した』
……追い払う、泣き喚くって……
・・・なんで?
俺何かした?
『中にはすっげー美人もいたぜ。
色んな意味で残念だな』
「……瀬名…」
『代わりに俺が慰めてやろうかと思ったけど
クソ忙しくてそれどころじゃねぇし』
俺の言った通りだろと
勝ち誇ったように付け加えた瀬名が笑い、そのまま電話が切れた。
……20人……
「蓮?」
携帯を持って固まったままの俺を見て、立ち上がった母親が首を捻る。
「電話誰からだったの?」
「……瀬名だよ。俺の同期…」
「あぁ、あのカッコイイ人ね。
ってなによその顔」
「……なんか、あっちの会場が大変だったらしくて……」

