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rena's world story★a.n.r.r.y
第2章 招待状と秋の風
“ ヒメ! あんたまだ美和ちゃんに言ってないの!? ”
“ なんで隠すのよ。別に悪い事でもなんでもないのに ”
“ お前の気持ちもよく分かるけどさ~~
ちーちゃん嘘付くとかすげー下手な子なんだから、さっさと彼女に話してやれよ! ”
……ヒカルを筆頭に、アンナやユーリ達から届く怒涛の催促メール。
美和の前で蓮の話題が出る度に、揃いも揃って笑顔の仮面をかぶり
なんとか結婚式の話題に触れまいと、あいつらは相当必死だった。
……その原因が全て俺のせいだってことは、自分でも分かってる。
直接美和に伝えたくても、出来ないことは互いに承知しているから
わざわざBarに足を運んでまで、あの男は俺に結婚の報告をしてきたわけで
その想いを伝えるのが、俺の役目だってことも充分理解している。
……だけど……
“ ヒメ、お前はいつ美和と結婚するの? ”
「………」
……あの時
報告を受けて、その表情を見て
改めて、その2文字の重さと尊さを感じた俺は
蓮の質問に答えることが出来なかった。