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rena's world story★a.n.r.r.y
第7章 祝福の日
赤く頬を染める瑠璃を引き寄せて、そのままエレベーターに乗った。
……仕事の忙しさは相変わらずだけど
プロポーズしてからの自分が、明らかに浮かれて浮ついていて
目に映る世界の全てが、キラキラと輝いているように見える。
「……蓮の方が、綺麗よ」
エレベーターの中は、俺と瑠璃だけ。
だけど聞こえないくらい小さな声で瑠璃は続けた。
「こうして隣りにいるだけで、私ドキドキするもの」
「男に綺麗…って、ちょっと違くない?」
「そうね、美しいの間違いかな」
「それよりカッコイイって言われたいんだけど」
「……カッコイイのは、もう自分でも分かってるでしょ?」
他人が聞いたらげんなりするであろう会話だけど、今日くらいはいいかとお互いに笑う。
繋いだ手の温もりが心地良い。
「それにしても、あの席だけ凄いオーラだったわね。
私の友達がみんな興奮してたわ」
「あの席?」
「新郎友人の席。
芸能人なの? 誰か紹介して!って、さっきからメールが止まらない」