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第8章 集合

「……楽しみにしてます、教祖様」


艶のあるルージュを光らせて、瑠璃が軽く頭を下げると

腕を組んだヒメが片目を瞑って苦笑いを浮かべた。


……え？ 待て、なに？


「やめろ、その呼び方。あと敬語も」

「ふふっ、だって本当のことですから」

「どっちかっつーと、あんたの方が俺にとっての師匠なんだけど」

「あら嬉しい♡
でも、こんなに素敵な貴方を弟子なんて呼べないわ」


「～～～！？」


目の前で繰り広げられるその楽しげな会話で、思わず俺もソファから立ち上がった。


～～る、瑠璃とヒメが……

確かに１週間前、その類の話を聞いたけど……ここまで仲良くなってたのか！？


……教祖、師匠って……



「……花婿が、明らかに動揺してっけど。
お前、蓮の嫁とも交流あったのか？」



全員を代表するように、夏輝がそうヒメに聞いたけど



「はいはいっ、もう時間ないから後にして！」


両手を２回叩いて、ヒカルが皆の視線を向けさせた。


「ヒメ、もう準備出来てるから前に出ていいってさ。
担当者に伝えてって、あのセクシーウルフから伝言」

「………！」

「照明や音響効果もバッチリみたいよ。
……あんたのワンマンライブ、始まりね♡」