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rena's world story★a.n.r.r.y
第2章 招待状と秋の風
……あっそ。
脱力感ハンパねぇわ。
横になった体から、みるみる力が抜けていく。
「……お前って……」
「だから謝ってるでしょ」
「………」
「もう怒ってないから、許して」
男の俺には理解ができない、月一で発生する感情の起伏。
短時間のうちに起きた、ジェットコースター並みのアップダウン
毎回毎回、不安定でしたゴメンナサイ♡で済ませやがって!
これだから女っつーのは……
「美和。 その理由を繰り返し使えると思ったら…」
「ヒメ」
「……!」
一言文句を言おうとして、仰向けになろうとした俺の背中に
美和が顔を埋めた。
「こっち向いて」
「………」
「……お願い」
……イライラしているはずの心が
掠れた声の “ お願い ” によって瞬く間に鎮火。
それと同時に
触れられて感じる温もりで、別の熱さが奥から込み上げてくる。
「ヒメ、ぎゅってして」
……この、天然小悪魔。