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rena's world story★a.n.r.r.y
第2章 招待状と秋の風
……俺は、何度こいつにヤラれるんだろう。
「……美和」
抱きしめていた力を緩めて、少し隙間を作ると
俺の腕の中から美和がひょこっと顔を出した。
まつげを瞬きさせて、じっと見つめられる。
「……なんだよ」
「もう、怒ってない?」
「……!」
「……許して、くれる?」
不安そうに揺れる瞳。
その中に映ってる自分に対して、嫌悪感が増していく。
……分かってる。
美和が聞いてきた言葉は、本来は俺が言わなきゃならねぇ台詞で
蓮の結婚式について、ここまで引っ張ってきた俺がそもそも悪い。
元カノなんて失言までしてるんだから、マジで救いようがねぇ。
……そう、思っているのに
相変わらず俺は……想いを素直に伝えることができない。
「……! ヒ、メ…」
……答える代わりに
右手で美和の頭を引き寄せる。
「……美和」
「……っ///」
左手で、赤く染まる頬を包んで
静かに美和と唇を重ねた。