この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
rena's world story★a.n.r.r.y
第10章 愛してる
ヒメが思い出して爆笑しているのは
蓮くんに恋をしてる私に協力してくれるからと、誘われた休日。
17歳の私が頭を悩ませた、初めて自分でコーディネートした服のことだ。
「そ、そんな大昔のことをなんで覚えてるわけ!?」
「衝撃過ぎて逆に忘れられねぇんだよ。
あー腹いてー」
「~~~っ///」
「そんなお前が今じゃアパレルに携わってるんだから
俺の素晴らしいセンスのお陰だな」
感謝しろと言って、白い歯を見せるヒメ。
私と同じ茶色の髪から覗く、キラリと光るピアス
私が着ている長袖ワンピースと同じ色の、モノトーンのシャツ
……こうも違って見えてしまうから、溜息をつくしかない。
「……ほんと、ヒメは凄いね」
お世辞ではなく、心から感じてそう呟くと
表情を戻したヒメが顔を上げた。
「……凄い?」
「さっきも、カクテル作ろうとしてくれたでしょ?
何でも出来ちゃうんだなぁって」
「………」
「器用でスマートで、向かうところ敵なしって感じがする。
羨ましいよ」