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rena's world story★a.n.r.r.y
第10章 愛してる
………神様
これは、夢ですか?
キラキラ光る夜景が、さらにピカピカに輝き出して
フロア内に流れる音楽が、まるで天使が奏でる鐘のように聞こえて
……鐘の音……教会のカリヨンの鐘……
ウエディングベル……結婚式……
結婚・・・
・・・結婚?
“ 姫宮 美和 ”
「………っ」
心も体も、破裂してしまったような感覚で
放心したまま固まった私だけど
頭の中で、ヒメが最後に放った名字と名前が繰り返している。
姫宮 美和
ひめみや みわ
ヒメミヤ ミワ
……ヒメ……
「……私も、ヒメになる……の?」
やっと発した言葉が、それだった。
……目の前のヒメは、何とも言えない表情になって
は~っと大きく息を吐いて……顔を伏せてしまった。
「……一度、言ってっけどな」
「……え?」
「お前は翌日、キレイさっぱり忘れやがったけど。
……思い返せば俺、結構頑張ってたような…」
「ねぇ、それなら私……」
「………!」
「麗子さんが、私のお姉さんになるってこと……?」
「………」