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第10章 愛してる

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“ ……なにしてんの ”

“ ……あ、えっと……っ　”

“ 1人で喋ってたり、溜息ついたかと思えばいきなりガッツポーズしたり。
香月美和……頭大丈夫？ ”

“ ～～えっ！？
なんであたしの名前知ってるんですか！？ ”



─── 最初の印象は、“ 感じ悪い ”

口も態度も悪いし、チャラチャラしてるし、鈴木くんとは大違い。

……だけど

時々切ない瞳をして、ドキドキさせられて

一緒にいると、なんだか危険な気がする……そんな人。




“ 蓮くんに彼女がいるって知ってたなんて……嘘つき！ ”

“ 頑張るって言ったよな？
お前の本気ってその程度かよ？ ”

“ ……彼女がいるのに、告白なんてできるわけないでしょ！ ”

“ 本気で蓮を好きなら、奪ってでも手に入れろよ。
……蓮の彼女の事なら、俺が何とかするから ”



─── ヒメに選んでもらった服を着た、課外授業。

男の人を叩いたのは、ヒメが最初で最後。


……あの時の私はまだ、これっぽっちも知らなかった。

誰よりも人を想う……優しく、愛に溢れた人だということを……