この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
rena's world story★a.n.r.r.y
第10章 愛してる
私を抱きしめたヒメ腕の力が、なぜか少しだけ緩んだ。
「……? ヒメ?」
あ、無意識でまたヒメって呼んじゃった。
さらに続く沈黙。
不思議に思って、ヒメから離れて顔を覗こうとすると……
「……籍、入れたら」
「……へっ?」
「お前の名字を変えたら、禁止にするからな」
……えっ!? なになに!?///
はぁ~と溜息を漏らすヒメが、突然ドキッとする単語を口にしたから
途端に現実味が増してドキドキが最高潮になる。
・・・でも、禁止って?
「何がダメなの?」
「 “ 姫宮美和、酒は当分自粛 ” 」
「~~えっ!?」
「そして結婚を機に、魔王の飲み会から足を洗うと姉貴に伝えろ」
「………!!」
「お前は脱会させる。
残り僅かな独身のうちに楽しんでおけ」
~~なによそれ!! 意味分かんない!
なんで突然話を変えるの!?
「ちょっとどうして!?」
「お前は色々と忘れすぎだ。
大抵俺の事、しかも肝心な事ばかり」
「………!!」
「その元凶が全て酒だって、そろそろ気付けよな。
アラサーのいい大人が…」
「~~じゃぁ飲まなければいいでしょ?
ノンアルコールなら、参加しても…」
「却下。
すぐ流されるくせに」
「〜〜〜!」
「無理に決まってんだろ」