この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
rena's world story★a.n.r.r.y
第10章 愛してる
……そんな風に、優しい声で言われたら
反対に涙が止まらなくなっちゃうよ……
「……っ ヒ、メ」
「美和」
「……んっ///」
顎を軽く持ち上げられて、さらに降るキスの雨。
私の瞳から流れる、一筋の滴を舐めて
頬からおでこに、おでこから瞼に……ヒメの唇が移っていく。
……触れられているのは、顔だけなのに
体が熱くなって、何も考えられなくなってしまう。
「……っ ん…」
「……好きだ」
「………」
……えっ!?
「……ヒ、メ?」
空耳かと思ったから、思わず目を見開いてしまうと
唇にキスされる直前に
……私にしか聞こえない小さな声で、ヒメが囁いた。
「美和、好きだよ」
「~~〜~!!!」
「俺は、お前を愛し……」
「わーわーわー! ちょっと押さないで!!」
「危ねぇ! 落ちるっての!!」