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rena's world story★a.n.r.r.y
第10章 愛してる
「あっ! 蓮せんせいからメール受信しました!!」
ユーリ君と夏輝さんがヒメの前に降りたタイミングで
携帯を持った陽菜ちゃんが、ロフト席から立ち上がった。
「今このビルのホテルの部屋にいるみたいで……
わぁ♡ 来てくれるそうです!」
「………!!」
「お嫁さんも来てくれるかなぁ♡
疲れてなかったら是非って返信を…」
「~~おい弟子!!」
両腕を羽交い締めにされたヒメが、陽菜ちゃんに向けて怒号を飛ばす。
「勝手なことしてんじゃねぇよ! ぶっ飛ばすぞ!」
「わぁびっくり!
私にそんな暴言吐いたら先生に怒られますよ~」
「うるせぇ! 来なくていいって今すぐ訂正しろ…」
「ヒメさん!」
ヒメの声を遮って、陽菜ちゃんの横からピョンッと飛び跳ねると
ロフト席の端へ走った千夏ちゃんが身を乗り出した。
「あたし、もう一度ヒメさんと蓮さんが笑い合う姿を見たい!」
「………!!」
「涙を流しながらも、お互いを想う素敵なお2人と……
“ 言葉を交わさなくても繋がってる ” お2人と一緒に居たいです!」
「~~~!!」
……キラキラした瞳で叫んだ彼女。
泡を吹いてしまいそうなヒメを見て、皆が一斉に吹き出した。
……ヒメと蓮くんが
笑い合って、涙を流す……?