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rena's world story★a.n.r.r.y
第10章 愛してる
……どうしよう、どうすればいい?
嬉しくて、幸せで、涙が止まらない。
優香さんと麗子さんに抱きしめられて、このまま空も飛べてしまいそうなほど
足元がふわふわして、胸がきゅうっと締めつけられる。
「……アンナ……」
2人の僅かな隙間から、満面の笑みのアンナの姿が見えて
そっと名前を呟くと、アンナは大きく頷いた。
「……同じ高校に入って、2年で同じクラスになって
美和に初めて声を掛けた17歳の自分を、思いっきり褒めてあげたい気分よ♡」
「………!」
「12年後の私は、今こんなにも幸せな気持ちになってるわって
29歳の私は最高の笑顔でいるからねって」
「………っ」
「……美和、ありがと♡
私もみんなと同じで、美和が大好き!」
両手を広げて飛び込んできたアンナ。
もう何も考えられなくて
3人に包まれる温もりに、ただただ身を預けることしかできなかった。
……私も、17歳の自分に伝えたい。
泣き虫で、弱くて、引っ込み思案だった貴方は
大人になった今
かけがえのない、こんなにも素敵な人達に支えられているということを……