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rena's world story★a.n.r.r.y
第10章 愛してる
「~~勝手に呼び付けてんじゃねぇよ!」
笑いながらフロアへ歩いていく夏輝さん。
その背中に向けてヒメが思いっきり大きな声で叫んだ。
……コワモテで、ちょっと近寄り難くて
だからなんとなく夏輝さんって呼んでしまってたけど……
「………っ///」
あ、あんなにかっこいい人だったんだ///
い、今の一言でドキュンと心臓が……
「あーマジ無理もう無理」
「………!」
「サヨナラ、俺は帰る」
……えっ!? 帰る!?
その不機嫌MAXな声で、慌てて後ろに振り返ると
ユーリくんに撫でられた髪をかき分けて、ヒメが出口に向かって歩き出した。
~~ま、待って待って!
「ちょ、ちょっとヒメ帰るって…」
「もう俺には燃料が残っていない。
使い果たしてバッテリーが切れた」
「………!」
「つーかマイナス。色んな意味で死にそう」
~~なにそれ!!
お店の入口の小階段を上がろうとしたヒメを、ガシッと後ろから捕まえる。
「~~何言ってるのよ、だってこれから…」
「いいよお前は飲んでこい。
いっそのこと今夜の記憶も飛ばしてくれ」
「~~これから蓮くん来てくれるんだよ!?」
「………!」
「お、お、お嫁、さんも……っ」