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rena's world story★a.n.r.r.y
第11章 片想いの行方 ‐ eternally -

「分かってると思うけど、その先はリビング。
バスルームはすぐ隣りだ」
「………!」
「俺も入る、行こうぜ」
美和のバッグと荷物を廊下に落として、目の前の洗面所のドアを開ける。
ギョッとした顔の美和を、お構いなしで先に中へと放り込んだ。
「その服、あとで俺のと一緒にクリーニングに…」
「ちょ、ちょっと待ってよ、何でヒメも来るの!?」
「……5秒前に、俺も入るって言ったんだけど」
「や、やだ! ダメ!」
……嫌、だと?
カチンときて、美和がすり抜けようとしたドアを内側から閉めて
バタバタするその体をガシッと片腕で抱えた。
「……酔ってるか寝惚けてるか、どっちだ?」
「~~どっちでも無いよ!」
「じゃあ何だよ。
一緒に風呂入ることの何が気に食わねぇの?」
「………っ」
「何度も入ってんじゃねぇか」
……後ろで緩く束ねた髪を、もう片方の手でほどくと
俺の胸に顔を埋めた美和が、小さく口を開いた。
「……だって、なんか緊張する。
ヒメが男の人に見える」
「………!」
「……初めてここに来た時と同じみたいに
ドキドキする……」

