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rena's world story★a.n.r.r.y
第13章 お土産
……そりゃ、動揺するよね。
突然目の前で彼女が半泣きしてんだから。
てゆーか、なんなの私。
かっこ悪。
ドン引き。
……でも、だって……
「……昔から葵って
女心を分かっているようで、全然分かってないよね」
「………」
「モトカノを匂わせること言わないでよ。
……傷付くわ」
第二ボタンまで外れたシャツの襟を掴んで、伏せたままボソッと呟くと
小さな溜息が頭の上から聞こえた。
「……悪かった」
「………!」
「ごめん」
意外や意外、素直にごめんと言った葵。
驚いて顔を上げると、私の腰に手を回してきて
「……! わわっ…」
そのまま体を持ち上げられて、胡坐をかいた葵の足の上に乗せられた。
ぎゅっと抱き寄せられて……私の視線の位置が少し高くなる。
「けどお前、人のこと言えなくね?」
「………!」
「俺はお前の男の話を散々聞いてきたぜ。
匂わせるどころか、それはそれは赤裸々にストレートに」
「~~~!///」
「片思いしてる人の気も知らねぇで、それはそれは楽しそうに」
「………っ」
「可哀想~、俺」