この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
rena's world story★a.n.r.r.y
第2章 招待状と秋の風
……小さい小さい連発するんじゃねぇよ。
「………」
プルプル震えて、一生懸命さを前面に出した美和を見ていると
心を鷲掴みにされたような、なんとも言えねぇ気分になってしまう。
……いつだってそうだ。
昔から、変わらない。
「あのね、私…」
「……いいよ」
「……えっ?」
「もういいから、こっち来い」
「………!」
美和の背中に手を回して、抱き寄せて
俺はそのままベッドに倒れた。
横向きになって包み込むと、美和が腕の中から顔を出してくる。
「……ヒメ……?」
「こうしてるだけで、幸せなんだろ?」
「………!」
「俺も……まぁ同じだし」
「………っ///」
「いいよ、今日はこのまま寝る」
そう言って頭を撫でると
美和はホッとしたように小さく息を吐いて、ふっと微笑んだ。
「……ヒメ、好き」
「………」
「大好き」
……不安定で、天然で、予測不可能で
何度も度肝を抜かれて、振り回されてる俺だけど
……結局、この笑顔を見る度に
美和が何よりも大事な存在だってことを、痛いほど実感する。