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rena's world story★a.n.r.r.y
第13章 お土産

今の私を客観視すれば
彼氏に自ら喧嘩をふっかける、痛い女にしか見えないと思うけど


「あぁ、どうぞお好きに」


動揺した様子も、苛立つ態度もまるで感じさせず
笑みを浮かべたまま、葵が背もたれに寄りかかった。


「俺はお前をウザイと思ったことも、嫌だと思ったことも1度だってねぇし
それはこの先も変わらないから」

「………!」

「なんでも聞けよ。蘭に引くなんてありえねぇ」


……また、そうやって突然打ち込んでくるんだから。
大雨が降る心に傘を差し出された気分。

……この男のように、優しく寛大な気持ちを持つにはどうしたらいいんだろう。
性格から変えなきゃダメかな。


「……それじゃ、遠慮なく」


ほんと可愛くないなと、自分でも嫌になるけど
今更引き下がれなくて、私は咳払いをして続けた。


「そのお嬢様と、葵は会ったことがあるのね?」

「先方で何度か顔を合わせたけど、ちゃんと話した事は無い」

「……でもさっき、前からしつこいって…」

「渡した名刺の会社アドレスに、アホかってくらいメールが来るんだよ。
学生だから暇なんだろ」

「………!?」


~~~はい!? 学生!?


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