この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
rena's world story★a.n.r.r.y
第14章 理由:面白そうだから
「入籍とか式とか、具体的な話はしてないんですけど
……でも、結婚することは決まりかな~なんて///」
「………」
「ずっと幼なじみだったし、付き合い始めたばかりだし
何だか夢みたいで信じられなくて……」
……でも、夢じゃないの。
信じていいのよ。
“ お前と同じで
俺も、蘭のことが一生好きだから ”
“ 国内でも海外でも、お前の好きなとこでいい。
なんでも叶えてやる ”
「………っ///」
ねぇ、葵。
あなたは知らないでしょう。
ブライダル情報誌を仲良く読んでるカップルを、背後から覗いては
心の中で舌打ちを繰り返していた私が
今や週一で本屋に立ち寄り、妄想しながら1人でニヤケてるなんて……
「……おい」
天使が微笑み、教会の鐘の音が美しく響く私の脳内。
そんな幻から現実へ引き戻す低い声が聞こえた。
「お前、幸せ過ぎてどうしよう的なこと言うんじゃねぇだろうな?」
「……へ?」
「この前みたいに、好き過ぎて不安とかノロける気なら…」
「~~!
ち、違います、すみません!」