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rena's world story★a.n.r.r.y
第14章 理由:面白そうだから
「……今、どこで飲んでるわけ?」
諦めたように溜息を漏らした姫宮さん。
でもその瞳が優しく変化した気がする。
『日本橋の居酒屋さん。
前にユーリ君と夏輝君と飲んだ…』
「終わる頃に連絡しろ。迎えいくから」
『え?』
「電話」
『電話?』
「電話しろっつってんの!」
『~~はいっ!』
まるで子供に返事を促すように叫んだ姫宮さん。
元気いっぱいの声がスピーカーから返ってくると、その顔にふっと笑みが溢れた。
わわっ///
素敵!
同僚と一緒に笑っている時とは全然違う。
こんなにふわっとした笑顔、会社で見た事ないんですけど。
愛する人だけが知ってる彼の意外な一面。
なんかいいなぁそういうの。
『じゃ、ヒメも楽しんできてね…』
「切るな、俺の用件済んでねぇよ」
勝手にホクホクした気持ちになった私の横で
いつもの表情に戻った姫宮さんが、携帯を手に取った。
「優香に代わって」
……えっ?
優香……って、誰?